打感・パワー・キレを兼ね備えた
牛革積層タップを手掛ける国産ブランド、
『BIZEN TIP』(ビゼンタップ)。
近年BIZENプロプレイヤー達
(プール&キャロム)が国内外の
トーナメントで好成績を残していますが、
2023年にまた一人、プールの
トッププロがBIZENプレイヤーの
仲間入りを果たしました。
2000年『ジャパンオープン』優勝、
2006年『アジア大会 ドーハ』金メダルなど
優れた実績を誇る川端聡プロ(JPBA)です。
川端プロは今週末大阪で開催される
『関西オープン』でBIZENタップを
実戦投入するとのこと。
「毎日色々とタップとシャフトを試しながら、
楽しく練習しています」という川端プロに、
BIZENとの出会いや、
BIZENの使用感・特徴を中心に
お話をうかがいました。
…………
○ 川端聡プロのシャフト & タップ
※川端プロは複数のシャフトを使い分けています
※バットもシャフトも全てADAM JAPANです(ADAM契約プロ)
取材時点でのセッティング:
● ノーマルシャフト + 『BIZEN Ⅲ』
● A.C.S.S M + 『BIZEN Ⅲ』(商品版とは異なる少し古いもの)
● トールハンマー + 『カーボン・ハイテク系シャフト用BIZEN』の「新しいオプションサービスの試作品」(今後商品化の可能性あり)
…………
――BIZENとの出会いは?
川端:去年『関東オープン』で関東に行った時です(2022年4月)。井上浩平プロ(JPBA)のおかげで『イナホ』(東京)さんでチャレンジマッチをやらせていただくことになり、そこで(BIZEN開発者でありイナホ店長の)苫野さんを紹介してもらいました(※井上プロと苫野氏は長年の交友関係がある)。
――苫野さんがBIZEN開発者だと知っていましたか?
川端:いえ、その時初めて知りました。お話しした印象がとても良かったですし、タップ製作にかける思いなどもよく伝わってきたので、僕から「BIZENを試させてもらえませんか?」と言いました。
――そこからBIZENで撞くように?
川端:はい。まず、商品版の前の段階の『Ⅲ』をいただきました(『Ⅲ』の一般販売は2022年7月)。初めて撞いた時の感触がかなり良かったですね。僕はタップの違いがよくわかる訳でもないし、強いこだわりがある方でもありません。ただ、「キャロムのトップの方々が使っているなら良いものだろう」と前向きな予測はしてました。実際に試してみたらすぐ自分のスタイルに合うタップだなと感じました。
――第一印象を具体的に言うと?
川端:手球の方向性がイメージ通りだったので「あ、使えるな」と。僕は初めて使うタップでは、性能よりまず先に、ヒネッた時に手球が思った通りにちゃんと狙った所に当たるかどうかを見ます。中にはヒネッた途端にイメージと全く違うズレ方をするタップもあります。なので僕にとっては「方向性が合うこと」が第一の条件です。撞き方にもよりますけど、『Ⅲ』は基本的にトビが出ないですし、自分の思った通りの動きをしてくれるので安心して横を撞けます。
――方向性の次に感じたことは?
川端:食い付きですね。これもすごく食い付けば良いというものでもなくて、食い付き方に気持ち悪さがないかどうか。BIZENは違和感がないです。
――『Ⅲ』はキャロムキュー向けに開発されたタップです。硬さは感じませんでしたか?
川端:「硬いな」とは思わなかったです。というのも、僕は樹脂タップを付けたシャフトでもプレーしていたし、普通の人がカチカチに感じるぐらい硬いタップでも良い感覚でプレー出来るので。
――あ、そうでした。反発力も当然樹脂タップの方があると思いますが……、
川端:そうですね。でも、以前使っていた他の革タップと比べると『Ⅲ』の方が反発力があります。『Ⅲ』はしっかり食い付く割にポンっと手球が前に行ってくれる感覚があって、例えば押し球や引き球を撞くと「これは楽できるタップだな」と感じます。タップの性能の「普通」がどの辺かは僕にはよくわからないし、具体的に「これだけ距離が伸びました」ということも言えないですけど、『Ⅲ』は「自分の中の普通」以上に押し・引きがしやすいことはわかります。僕は今ノーマルシャフトに『Ⅲ』を付けてますけど、ハイテクシャフトに付けたらもっと食い付き・反発力・トビのなさが際立って感じられるんじゃないですか。
――川端プロはボールの動きや道具に鋭敏な感覚を持っていると常々感じていますが、だからと言って道具に依存しすぎていない感じですね。
川端:そうですね。僕はあまり道具に求めすぎない方だと思います。まず大事なのは自分。タップがめっちゃいいからといって勝てる訳じゃないです。でも、合わないタップではプレーがまるっきり変わってしまう。BIZENは自分のスタイルにフィットしているし、補ってくれるタップだと思います。道具は良いものが揃っているので、あとは自分を高めるだけですね。
――ちなみにタップ交換はご自身で? 頻度はどのぐらい?
川端:昔から自分で替えています。『キューティマ』(ADAM JAPAN)がすごく便利でいつも使ってます。交換の頻度は……僕は基本的に良いタップはずっと付けてます。最近は硬いタップをよく使ってますけど、硬いタップは比較的形も性能も変わりにくいので結構長くもちますね。
――替え時の判断は?
川端:例えばキューミスが多くなってきたり、感触が少し気持ち悪くなってきたら替えます。今は色々なBIZENタップを試すのが楽しいのでよく交換してますけど、BIZENはかなり長持ちするので、「これ」というものが決まったらそんなに取り替えることがなさそうです。あんまり長く使えるのもメーカーとしては困りものかもしれないですけど(笑)、BIZENは積層の1枚1枚の革が厚いなと感じるので、それも耐久性の秘密なのかもしれません。
――現在、3本の異なるシャフトに3つの異なるタップを付けていますが、どの組み合わせで落ち着きそうですか?
川端:基本はノーマルシャフト + 『BIZEN Ⅲ』ですが、最近気に入っているのは、トールハンマー + 『カーボン・ハイテク系シャフト用BIZEN』の新しいオプションサービスの試作品(※今後商品化の可能性あり)です。
――後者の組み合わせではどんな発見がありましたか?
川端:まだ試している最中なので確定的なことは言えないですけど。イメージよりほんの少し手球が「出る」なと。自分が思ってるよりスピンが入ってるんでしょうね。効率が良いというか。おかげでちょっとだけパワーを抑えて撞けるので、先球が入りやすくなる気がしています。もともと二番手の組み合わせだったけど、手球も思った所に行くし、「これもいいな」と思っています。
――BIZENというブランドにはどんな印象を抱いていますか?
川端:さっきも言った通り、最初の出会いから良い印象しかありません。『イナホ』に行った時、そこらじゅうにくり抜いた革とかが落ちていて、「ホンマに手作りでやってんねや」となにかほっとする感覚がありました。僕自身、良いタップに巡り会えたら……と思っていた時期でしたし、自然と『タップを試させてください』『何か僕にお手伝いできることがあれば』という言葉が出てきました。苫野さんは以前からプレイヤーとしての僕を好意的に見てくれていて、それだけでも嬉しいですけど、ベテランと呼ばれる年齢になった今でも必要としてもらえるのはすごく有り難い話です。
――BIZENタップでプレーする2023年。どんな年にしたいですか?
川端:去年、肥田緒里恵プロが韓国(LPBA)で優勝したり、BIZENプロは皆さん最前線で活躍しているので、「僕も見劣りしないように頑張らないといけない」と身が引き締まる思いです。コロナ禍は撞く時間が減ってました。でも、昨年BIZENに出会ってからは、色々な発見があって楽しいのでよく撞いてます。他のBIZENプロの方々と肩を並べるような活躍が出来るように頑張ります。
(了)
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※BIZEN TIP公式サイトはこちら
※BIZEN TIP関連記事はこちら
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