10代でスヌーカー日本一になり、
スヌーカープロ（世界で128名）入りを
目指して海外修行を続け、
国内ではプール
（ポケットビリヤード）の
プロトーナメントにも参加。
優勝・入賞実績がある神箸渓心
（かみはし けいしん。22歳）。
マルチな活躍を続けていた神箸選手は
2023年にJPBAプロに転向。
心機一転、プールの世界で
トップを目指します。
そんなルーキー、神箸プロは、
プロスタッフになりました。
今後はプレーキュー：EXCEED、
ブレイクキュー：MEZZ Power Break G
でトーナメントを戦います。
神箸プロにMEZZとの出会いや、
MEZZキューの良いところについて
話をうかがいました。
…………
○ プレーキュー（手前）：EXCEED『EXC-S901N1w』仕様（シャフトはEX Pro）
※実父の神箸久貴プロ（現JPBF、元JPBA）から譲り受けたもの
○ ブレイクキュー：MEZZ『Power Break G』
○ キューケース：MEZZ『GMC-35KC』
MEZZ公式サイト内プレイヤーページ：
http://mezzcue.com/jp/players_pool/asia/japan/keishin_kamihashi
――MEZZとの最初の出会いはいつでしたか？
神箸：はっきりとは覚えてないんですが、6、7年ぐらい前（16～17歳頃）だと思います。MEZZのスヌーカーキューを使わせていただいていた時期がありました。当時はポケットビリヤード（プール）をやる時は他社のキューを使っていましたが、しばらくして父が使っていたこのEXCEEDを借りて撞くようになりました。もう何年もポケットのキューはこのEXCEEDだけです。
――お父様のキューを自然と使いこなすように。
神箸：そうですね。誰のものという意識もないぐらい普通に使ってました（笑）。父は2021年いっぱいでJPBA（プールのプロ）を辞めて、今はJPBF（キャロムのプロ）です。どんどんポケットの試合には出なくなったのもあって、僕がずっと使わせてもらってます。シャフトも前からずっとEX Proなのですっかり馴染んでいます。
――このEXCEEDのルックスは？
神箸：すごく気に入っています。白い剣のデザインがめちゃくちゃカッコいいなと。王子様っぽいというか。僕には似合わない気もしますけど（笑）。
――性能面で気に入っているところは？
神箸：一番はトビがかなり少ないということです。感覚的にはヒネッても全然ズレなくて、狙った厚みにそのまま転がってくれる感じです。だから、試合の緊張する場面でも自信を持って撞けます。
――パワーやキレはどうでしょうか。
神箸：申し分ないです。僕のEXCEEDは平均的なキューよりだいぶ軽めなんですけど、十分にパワーやキレが出ています。もっと重くしたりすればさらにパワーが出ると思いますし、初めからパワーやキレを売りにしたキューもあると思うんですけど、僕はそこまで求めていないです。
――それはなぜですか？
神箸：まずコントロール性能を重視しているので。最近は重いコンディションのテーブルで撞くことがますます少なくなってきているので、それほどパワーやキレを求められる場面は多くありません。それよりも、ズレにくくて、細かいタッチとかが出しやすいキューの方が扱いやすいと思います。どんな場面でも融通がききやすいというか。
――ちなみに、改めて他のMEZZのプレーキューやシャフトも試したのですか？
神箸：はい、試させていただきました。それも良いキューだったのですが、今の僕にはこのEXCEEDが一番合ってるなと思ってそのまま使わせていただくことにしました。
――ブレイクキューは？
神箸：以前は『POWER BREAK Kai』を使っていました。それも父が使っていたものです。プロになることが決まり、ブレイク練習をたくさんするようになってから『POWER BREAK G』に移りました。なので、『G』はまだ1、2ヶ月ぐらいです。
――『POWER BREAK G』の良いところは？
神箸：『G』もまた、ズレが少なくて非常に扱いやすいブレイクキューだと思います。最近は9ボールのブレイクでヒネリを入れて打つことが多いですけど、その時のトビがだいぶ少ないと感じます。このままプレーキューとしても使えるぐらいのズレの少なさじゃないでしょうか。コントロール性能が高くて、その上パワーもしっかりあるのでむちゃくちゃ使いやすいです。
――少し話は逸れますが、スヌーカーとプール（ポケットビリヤード）ではキューに求められる性能は違うと思いますか？
神箸：どうでしょう……突き詰めるとスヌーカーもプールもキューに求められるものは一緒で、「出来るだけズレがなくて、出来るだけパワーがあるもの」ということになるんじゃないかなと思います。ただ、スヌーカーではプールでは当たり前にある貼り合わせシャフトなどの「ハイテクシャフト」はほぼありません。スヌーカーキューのメーカーは「出来るだけいい木のいい部分を使う」という発想で作っているところが多いので、個体差は結構あると思います。高いからといって良いキューとは限らないですね。その点、プールのハイテク系シャフトは安定してだいたい同じ品質で作れるので、当たり外れはスヌーカーに比べるとだいぶ少ないと思います。
――MEZZ / EXCEEDというブランドに対するイメージは？
神箸：僕自身がそうなんですけど、今「MEZZ / EXCEEDのキュー」と聞くと、「ものがいい」「良いキュー」って思う人がほとんどなんじゃないかなと思います。今はカーボンもありますけど、木であれだけ安定的にクオリティの高いキューを量産出来るメーカーはなかなかないと思います。僕はまだ群馬の工場（（株）三木本社）にお邪魔したことはないんですけど、ぜひ一度キュー製作の現場を見てみたいと思っています。
――神箸プロご自身のこともお聞きします。2023年にプロになった理由とは？
神箸：去年（2022年）11月下旬にスヌーカーを辞めることを決めて、これからどうするかを考えた時に、ビリヤードだけで生きていくのは簡単なことではないですし、ビリヤードから完全に離れて仕事をするのも今までの経験がもったいないと感じました。ビリヤードと仕事、そのどちらにも打ち込める環境のある清水不動産に入らせていただいて、プロとして活動するのが自分にとって一番良い選択だと思ったので、このタイミングでプロになりました。
――2023年、プロとしてどんな年にしたいですか？
神箸：この上なく素晴らしいキューを使わせてもらっているので、このキューで自分の力を存分に発揮して精一杯戦っていこうと思っています。目指すものは「優勝」「1位」だけです。というか、トップしか目指していません。
――わかりました。最後にMEZZ / EXCEEDファンに向けて一言。
神箸：長年良いキューを作り続けているMEZZ / EXCEEDのプロスタッフになれたことを光栄に思っています。すでにMEZZ / EXCEEDキューをお使いの皆様、よろしくお願いします。まだ使ったことのない方にも、このキューの良さが伝わるような活躍が出来たらと思っています。いちユーザーとしても、これからもMEZZ / EXCEEDから面白いアイディアや素晴らしい性能を備えたキューが出てくることを期待しています。皆さんもMEZZ / EXCEEDキューでビリヤードを楽しんでください。
（了）
…………
※MEZZ / EXCEED / MIKI（株）三木
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