16日の『関東レディースオープン』で、
大会初優勝を飾った栗林美幸の
談話をお届けします。
大会翌日に取材しました。
…………
――『関東レディースオープン』初制覇。ゲームボールを入れた直後、跳ねて喜んでいましたね。
栗林:めちゃくちゃ嬉しかったですね。まだ優勝したことがない大会だったんで勝ちたいと思ってたし、お店(栗林美幸プロ・栗林達プロ夫妻が営む『KULICKS』〈東京〉)のお客さんとか多くの方が見に来てくれてたので。
――そう、栗林プロがまだ獲っていない国内プロタイトルはあと2つでした。その一つが今回の『関東レディースオープン』(もう一つは『全日本選手権』)。それが頭にあった?
栗林:ありました。『関東レディースオープン』がプロランキングのポイント対象大会になったのって10年ぐらい前じゃなかったでしたっけ?(※2011年よりポイント対象に) その前は出たことがないと思いますし、プロ公式戦になってからは予選落ちも経験していて、決勝戦を撞いたことがなかった(※最高3位が2回〈2019年&2020年〉)ので、「相性悪いのかな」って思ってました(笑)。
――2日間の戦いを振り返ると?
栗林:予選の初戦(vs 堀ノ江香代子アマ)がすごく印象に残ってます。私もちょっと気持ちがフワフワしててミスしてたんですけど、相手の方がすごく上手に撞いていてヒルヒルになりました。最後もブレイクから8番まで行かれました。8番を巡る攻防を制してなんとか勝てたという感じでした(6-5で栗林プロが勝利)。その後の3試合は上手く撞けたと思います(負けなしでベスト8進出)。
――会場の『ロサ』のトーナメント仕様のテーブルは?
栗林:良い感じでしたね。格別渋いとは思わなかったですけど、甘えて撞いたら飛ぶし、ちゃんと撞かないといけないテーブルでした。準決勝でも「入った」と思ったら飛んでたっていう球(第4ラックの5番)がありました。前回の『全日本女子プロツアー第1戦』のFJD HUSTLERさんもそうでしたけど、プロトーナメントにはちょうどいい環境だと思います。
――決勝日(ベスト8~)は?
栗林:ベスト8(vs 夕川景子)はいい感じで撞けてサッと先にリーチをかけたんですけど、1回ゲームボールを飛ばしたのは反省です。そんなに簡単じゃない9番だったのにパッと構えて撞いてしまいました。準決勝(vs 青木知枝)は流れが良かったです。自分がリードしてても5点ぐらい一気に取って来る相手なので気が抜けないんですけど、今回は8番や9番でミスをしてくれたのでラッキーだったと思います。
――決勝戦(vs 久保田知子)は?
栗林:序盤で印象に残ってるマスが2つあって。まず良かったのは2-1で迎えた第4ラック。3番以降の的球が左右の長クッション沿いにあって、行ったり来たりするドリルみたいな難しい配置を取り切れたことですね。「取れた。すごくね?」って自分でも思いました(笑)。でも、それで3-1にしたのは良かったんですけど、次の第5ラックの6番ミスは痛かったです。「バン!」って叩いてサイドに入れに行ったら飛んじゃって、そこから3-3に追い付かれました。
――しかし、そこから攻守で良いショットを見せて4連取で上がりました。最後のマスワリも自信を持って撞いていたんでしょうか?
栗林:いや、あの配置は難しかったです。特に7番は上から薄い形にして撞くか、下に出しに行くか時間をかけて考えました。その時思い浮かんだのは、前から仲良くさせてもらっているヒデちゃん(北谷英貴プロ)がアマチュアさんに教えてた内容でした。
――それはどういう……?
栗林:スーッと転がす撞き方です。チョンじゃなくてスーッ。私もそれを聞いて結構練習してたんです。だから、「きた~、これだー。7番は上からスーッと撞こう」と。結果、7番はきれいに入ってくれたし、8番のポジションも良かったです。8番から9番は気持ち的にバンって撞くのが怖くて入れに行く撞き方になったから、撞点が上がって手球が前に行ってしまいましたけど。
――最後の9番は結構フリのある土手球でした。緊張しましたか?
栗林:不思議としなかったんですよ。土手撞きは前から練習してるんで、「腐るほどやってきたでしょ?」って自分に言い聞かせてました。ぬ~って撞かなかったら絶対入るからって。
――1ヶ月前、『全日本女子プロツアー第1戦』の優勝コメントをお聞きした時、「2022年末から練習に身が入り、その成果が3ヶ月後の今出た」と言っていました。
栗林:はい、あの優勝の後もよく撞いてます。今回は最近よくやってる練習が活きた感じもありますね。「このショットはこう撞こう」と取り組んできたものが、前回の優勝の時よりも多く実現できた感じです。あとは、直美(井上直美アマ)の『女流球聖戦』(挑戦者決定戦と球聖位決定戦)に備えて、お店のラシャを新ラシャにしたんです。そこで直美や女子プロの方々とたくさん撞いたし、球のことを喋ったりしてたんで、モチベーションはずっと高いままでした。それも今回の優勝に影響があったと思います。以前は試合前にそんなにいろんな人と撞くことはなかったんですけどね。
――『KULICKS』はプロ・アマ問わず、球に熱い人が多い印象です。
栗林:そうですね。アマチュアさんも強い人が多いんで、一緒に撞くのが面白いです。B級の方とも結構撞きますよ。ハンデをいっぱい振って、気が抜けない戦いをしています(笑)。そうやって人とたくさん撞いてると、やっぱり私は「負けるのが嫌い。いつも勝ちたい」んだなと気付かされます。でも、練習もせずに勝てる訳はないんで「ちゃんと練習しよう」と。
――来月(5月)は千葉で『全日本女子プロツアー第2戦』があります。
栗林:今練習してることをもっと磨いてスキルを上げていきたいと思います。そして、私達夫婦は大会で勝った方がしばらくいばれるので(笑)、勝ち続けてもっといばりたいと思います。
(了)
Miyuki Kuribayashi
JPBA37期生
1979年1月13日生
香川県出身・東京都在住
2007年・2008年・2016年『ジャパンオープン』優勝
『関西オープン』6勝(3連覇含む)
『東海グランプリ』3勝
『北陸オープン』2勝
『大阪クイーンズオープン』4勝(※前身大会合わせて)
『九州レディースオープン』3連覇(通算4勝)
『全日本女子プロツアー』5勝
『第1回 CPBA Queens Open in 札幌』優勝
『関東レディースオープン』優勝
2017年『全日本選手権』準優勝
他、優勝・上位入賞多数
所属店:『KULICKS』(東京)
所属・スポンサー:(株)三木、(株)JUST DO IT
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