14日の『全日本女子プロツアー第2戦 in 千葉』で
優勝した平口結貴プロの談話を
お届けします。
取材したのが15日。
翌16日に平口プロは渡米。
プレデター系10ボールイベント
『ウィスコンシンオープン』に出場します。
本稿公開後すぐ、
日本時間19日0時30分から
平口プロの1回戦が始まります。
ウィスコンシンオープンの概要や
ライブ配信については
こちらの記事をご覧ください。
――まず優勝の感想を。
平口:去年5月の『大阪クイーンズオープン』以来1年ぶりに優勝できたので、率直に嬉しい気持ちです。
――2016年にプロ入りして今年が8年目。優勝は今回が7回目。ほぼ1年に1回のペースで優勝を飾っています。
平口:もちろん7回優勝できたことは嬉しいんですけど、決勝戦に行った回数はその倍以上あるんです(苦笑)(※17回決勝戦に進出し、優勝7回/準優勝10回)。なので、もうちょっと優勝したいなとずっと思ってました。勝率を高めるために技術をもっと上げていって、細部にももっとこだわって戦う時期になってきたと感じてましたし、今そこに取り組んでいます。それが今回、少しは発揮できたかなと思います。
――自分を見つめ直して磨いていたのですね。
平口:はい、私自身、準優勝の方が多いことは気になってました。緊張した場面で崩れてしまって勝ち切れてないことが数字に現れているんだなって。そこから目をそらさずにやっていかないといけないなと思ってました。
――今回は準決勝も決勝戦もヒルヒルの接戦になりましたが、最後まで気持ちや集中を保って撞けたのでしょうか。
平口:そうですね。いつもだったら気持ちが途切れてしまいそうな局面でも、ちゃんと台上のボールと向き合うことができたと思います。決勝戦は途切れかけた瞬間も何度かあったんですけど、「しっかりボールに向き合わないと」って自分に言い聞かせながら撞いてました。
――今回の決勝戦の相手、小西さみあプロには1月の『関西レディースオープン』の決勝戦で敗れています。そこは意識していましたか?
平口:してました。準決勝の前の選手紹介の時に『この4名は関西レディースの準決勝と同じです。組み合わせも同じです』とアナウンスされましたよね。まずそこで「ってことは結貴、よくても準優勝じゃん!」ってちょっと思いました(笑)。でも、関西レディースの頃とは自分の感情やテーマが違っていたし、過去の結果に惑わされずに撞けたと思います。ずっと仲良くさせていただいているさみあプロとの決勝戦はもちろん楽しみだったんですけど、自分が優勝することを第一に考えて撞くことができました。
――2日間で6試合をしました。トータルでの自己評価は?
平口:全体的に今までで一番球と向き合えたと思うので、そこは良かったと思います。予選(土曜)の2試合は今心掛けていることを最後まで貫けました。決勝ラウンド(日曜)は4試合あったので、体力的にだんだんしんどくなってきて気持ちが少し途切れちゃう場面もあったので、テーマの達成度という意味では少し下がります。でも、難しい配置が回って来た時にどう向き合うかというところはめっちゃ意識して撞くことができました。なので、プレー内容がどうだったかの前に、気持ちの持って行き方とか球への向き合い方は最後まで良かったと思います。
――その「気持ち」や「向き合い方」が、準決勝や決勝戦のヒルヒル(6-6のダブルリーチの状況)でも発揮できた?
平口:そう思います。私は決勝戦の勝率だけじゃなくて、ヒルヒルの勝率も低かったんです。準決勝も決勝戦もヒルヒルの最終ラックがセーフティ合戦になりましたよね。私、セーフティー合戦は苦手だったんですけど(苦笑)、ちゃんと我慢しながら守り抜いて、最終的にオープンな配置を取ることができました。それは今取り組んでいることやテーマを意識しながら、「今どうしたらいいのか」をしっかり自分の頭で考えられたことが大きかったと思います。
――わかりました。明日アメリカに旅立ちますね(『女子ウィスコンシンオープン』参戦)。意気込みをお願いします。
平口:とりあえず7月まで、日本→アメリカ→日本→アメリカ……みたいな形で試合が続きます(6月はWPBA『アイアンシティオープン』、7月はWPBA『ソアリングイーグルマスターズ』に参戦予定)。移動に時間を取られることが多くなるので、自分のやりたい練習とかができないのは正直ちょっと不安ですし、アメリカは言葉が通じなかったり環境や台のコンディションも違うので、日本の大会とは違う難しさがあります。心が乱れてしまうこともめちゃくちゃあると思うんですけど、しっかりと目的意識を持ってアメリカの試合に挑んでいきたいと思います。
――最後に、応援してくれている人達へ一言。
平口:日頃から応援してくださっている皆さん、スポンサー様、NIKKA5の皆さん、北海道の皆さん、大会関係者の皆さん、お母さん。いつも本当にありがとうございます。感謝の気持ちは常に忘れていませんが、年々その気持ちが大きくなってきています。皆さんのおかげで日本も海外も行きたい試合全てに行けているんだということをいつも実感しています。今後ももっと上を目指して活躍していきたいと思ってますので、これからもよろしくお願いいたします。そして最後に。開催店の『Beep』の山本久司プロとスタッフの皆さん、ありがとうございました。プレー環境も観戦環境も雰囲気もすごく良いお店で、スタッフの皆さんも優しくて、試合に集中できました。山本プロは私が15歳の頃、苫小牧にチャレンジマッチで来てくださって、当時色々とお世話になりました。実はこの10年ほどご挨拶できてなかったんですけど、今回久しぶりにお会いしてお話ができて嬉しかったです。素晴らしい試合環境を提供していただいたことを改めて感謝しています。
(了)
…………
Yuki Hiraguchi
JPBA50期生(2016年プロ入り)
1997年7月11日生
北海道出身・東京都在住
アスリート事務所 A’s land所属
所属店:NIKKA5(東京・武蔵小山)
主な戦績:
アマ時代:
2013年『全日本ジュニア』
(JOCジュニアオリンピックカップ)優勝
2013年『世界ジュニア』(南アフリカ開催)準優勝
2015年『アマナイン』優勝
2015年『アジア選手権』ジュニア女子の部3位
2016年『第8女流球聖戦』球聖位
プロ入り(2016年7月)以降:
2016年・2020年『関東レディースオープン』優勝(2016年大会は最年少優勝記録)
2017年『ジャパンオープン』優勝(女子の部最年少記録)
2018年『東海グランプリ』優勝
2019年『全日本女子プロツアー第2戦』優勝
2019年 中国『CBSAツアー 泰順戦』3位、同『北京 密雲戦』3位
2022年『大阪クイーンズオープン』優勝
2022年『ワールドゲームズ2022 バーミングハム』プール女子9ボール銅メダル
2023年『全日本女子プロツアー第2戦』優勝
使用タップ:BIZEN
使用キューケース&グローブ:3seconds
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