〈BD〉「準決勝と決勝戦は絶好調に近付いていた」――『北陸オープン』優勝・羅立文の談話

 

先週末の『北陸オープン』(男子)で

優勝した羅立文の談話をお届けします。

大会翌日に取材しました。

 

…………

 

――北陸オープン初制覇の感想を。

 

羅:初めての北陸オープン優勝、すごく嬉しいです。毎年、優勝を目指してちゃんと準備して参加していましたけど、準優勝が最高でした(2014年)。ようやく優勝できて最高の気分です。

 

――自分のプレーを振り返ると?

 

羅:準決勝と決勝戦はかなり良かったですけど、2日間トータルで見ると絶好調とは言えないですね。苦しい試合も多かったです。

 

――苦しい試合はどれでしたか?

 

羅:土曜日に2回、日曜日はベスト8(vs J・セラディラ)、3回ヒルヒルの試合がありました。ヒルヒルになったのは自分が変なミスやもったいないミスをしていたからです。そして、周りの選手達のレベルも上がってきています。そうなると、競り合う展開が増えるので苦しくなるし、「勝ちたい」と思いすぎて身体が硬くなっていたと思います。

 

――苦しい時をどうやって耐えましたか?

 

羅:ミスしたことを引きずったままプレーするともっと苦しくなるので、早く気持ちを切り替えることを心掛けていました。交互ブレイクだったので自分のペースや気持ちをコントロールしやすかったですし、ポジティブシンキングをキープしたまま戦えました。

 

――『ネッツトヨタ富山 スカイドーム』特設会場はいかがでしたか?

 

羅:とても良い会場でした。お客さんは1Fからでも2Fからでも試合が見られるし、皆さんの拍手や応援もよく聞こえてきました。テーブルコンディションも良くて撞きやすかったです。また、キッズビリヤードコーナーで多くの方が楽しんでいたのも良かったですね。ビリヤードの良いイメージや楽しさを伝える格好の場所だったと思います。全体的に見ると、プロとして最高の環境で撞けて、ビリヤードをやっていて良かったなと思いました。

 

――決勝戦(vs 吉岡正登)は序盤から羅プロのペースでしたね。

 

羅:お互いに良い取り切りが多くてナイスゲームだったと思います。4ラック目で吉岡プロが5番を入れてスクラッチ。あれで3-1とリードできたのは展開的に大きかったです。僕はベスト8のジュリアン(・セラディラ)プロとのヒルヒルを乗り越えたことで覚醒モードに入ってましたね(笑)。準決勝と決勝戦は絶好調に近付いていて、自分でもそれを感じながら撞いてました。

 

――緊張感は?

 

羅:準決勝のスタートから決勝戦のゲームボールまで全然緊張してなかったです。ずっと落ち着いていて、チョイスを間違えたところもなく、難しい取り切りやセーフティもよく撞けていました。ショットクロック(時間制限)がありましたけど、エクステンションの使い所も良かったし、焦って撞くような場面はなかったです。

 

――プロ公式戦での優勝は昨年11月の『GPE-6』以来約1年ぶり。この1年で準優勝は4回あります。

 

羅:決勝戦で4回も負けるとやっぱり焦りはありましたね。振り返ってみると、準優勝の時は決勝戦で、なんて言うんだろう……気合いが足りてなかったと思います。もちろん勝ちたい気持ちはあるんですけど、気持ちが整っていなくて、少し焦ってしまって全力が出せてなかったというか。それが負けパターンみたいになっていたかな。去年(2022年)がすごく良い年(年間4勝)だったので、今年のはじめは心理的に余裕がありました。でもやっぱりね、私は余裕があるとあまり良くないです(苦笑)。プレーが少しだけ雑になっていたかもしれません。

 

――どうやってそこを修正したのですか?

 

羅:『9ボール アジア選手権』(8月~9月)で台湾に戻ったことが良いきっかけになりました。試合結果は良くなかったですけど(予選ラウンド敗退)、以前教わっていた台湾のコーチに久しぶりに会って話をして、そこで初心を思い出すことができました。私の特徴は丁寧さ。でも、ただ丁寧にルーティンを守るだけではリズムが悪くなって時間がかかりすぎてしまう。今は昔に比べると判断も早くなり、良いリズムで撞ける場面も増えましたけど、テンポが早すぎると雑になってしまう。そこのバランスがとても大事です。今回の北陸オープンの準決勝と決勝戦は、丁寧さとテンポのバランスがすごく良かったと思うので、このプレースタイルを今後も続けていきたいです。

 

――わかりました。最後にファンにメッセージを。

 

羅:皆さん、いつも応援してくださってありがとうございます! 素晴らしい大会を開催してくださった北陸の関係者の皆さんにも感謝しています。今年もあと3試合(GPE-6、全日本選手権、GPE-7)。会場で私を見掛けたら、いつでも声を掛けてくれると嬉しいです。皆さんの応援はすごくパワーになるので、きっとまた優勝ができます(笑)。もちろんお店(横浜『POOL LABO』)に来ていただけるのも歓迎です。最近『Billizone for Pool』やショールーム(キューショップジャパン)を導入したおかげでお客さんがさらに増えてきています。皆で一緒にビリヤードを楽しみましょう!

 

(了)

 

Lo Li-wen 羅立文 ロ リウエン

1978年7月10日生

台湾出身・神奈川県在住

JPBA43期生

JPBA年間ランキング1位・1回(2010年)

『全日本14-1選手権』優勝5回

『北海道オープン』優勝3回

『関東オープン』優勝3回

『関西オープン』優勝2回

2023年『北陸オープン』優勝

『グランプリイースト』(GPE)では通算17勝

2010年『USオープン10ボール』準優勝

2015年~2017年『アジア選手権』3連覇

2016年『ワールド14-1』3位

他、優勝・入賞多数

神奈川県横浜市『POOL LABO』代表

Supported by UK Corporation、キューショップジャパン、ココカラダ

使用キューは『ZEN』(ゼン) 

 

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