2024年1月にプロ活動を始めた
JPBA58期生。
彼らは今月末の『関西オープン』で
大会デビューを迎えます。
ルーキープロのうちの2名、
黒澤杏(神奈川)と
小田崎愛子(京都)は、
日本のキューメーカー
『早川工房』(滋賀)のキューを
プロ入り前から使っていて、
現在は「契約プロプレイヤー」に
なっています。
そこで、早川工房の協力のもと、
両プロにインタビューを行い、
「プロ入りまでの道のりと今後の目標」と
「早川キューの特徴」を聞きました。
この顔と名前、そしてキューを
ぜひ覚えてください。
まず前編として、
黒澤杏プロ編をお届けします。
※撮影場所:BUDDY(バディ。神奈川県川崎市多摩区)
※早川工房公式サイト:http://www.hayakawakoubou.com/
…………
黒澤杏 Anzu Kurosawa
生年月日:1999年6月11日
出身/在住:神奈川県
ビリヤード歴:約6年
所属店:『BUDDY』(神奈川県川崎市)、『メイプルハウス梶ヶ谷店』(神奈川県川崎市)
プロ期:JPBA58期生
アマ時代の主な戦績:なし
プレーキュー:アンボイナバール スタビライズウッド+エポキシ樹脂。シャフトはトリファイド ローロースト、タップはNAVIGATOR ブルーインパクトSIGMA H
ブレイクキュー:メイプルバール スタビライズウッド。シャフトはトリファイド ローロースト(ブレイク用)、タップはG-10
ジャンプキュー:ポプラバール スタビライズウッド。シャフトはトリファイド ハイロースト(ジャンプ用)、タップはG-10
…………
――ビリヤードを始めたきっかけは?
黒澤:最初にキューを握ったのは小学生の頃。ビリヤード好きな父に連れられて何度か遊びに行きました。その時は特にハマるまでは行かなくて、「ちゃんとやってみたい」と思ったのは大学時代です。最初はインカレのサークルで撞いてたんですけど、もっと上手くなりたいなと思って、先輩に紹介してもらった球屋(『メイプルハウス梶ヶ谷店』)でアルバイトをしながら撞くようになりました。
――プロになろうと思ったのは?
黒澤:「なる」と決心したのは今から2年ぐらい前です。その頃はまだBクラスでしたけど、自分の年齢も考えて決めました。今年(2024年)25歳になるんですけど、25ってなんか節目っぽいなと思っていたので「25までにはプロテストを受けよう」と。そこからたくさん『BUDDY』で練習して、去年(2023年)A級に上がりました。もちろん技術も知識も経験も全然足りてないのはわかってたんですけど、アマチュアのままだといつまで経っても自分が納得できるレベルに達しないような気がしたので、プロになることにしました。そして、去年数回女子プロの試合にも出たんですけど、ある大会でプロの方と対戦した時に、ビリヤードにかける覚悟がまるで違うなと感じました。このままだと絶対にプロには勝てないと思ったことも大きかったです。
――プロとしての目標や夢は?
黒澤:現実的な目標は大会で2日目に残ること(ベスト16やベスト8以上)。そして、特設会場で撞きたいです。将来的な夢は……まだ先のことまでは考えられないので、今は特にありません。でも、常に自分が出来る最大限の努力を続けて、成長していく様を応援してくださる方々に見ていただきたいと思います。
――早川工房との出会いは?
黒澤:2022年の秋から使わせていただいています。私がお世話になっているBUDDYとNAVIGATORさんを介して早川工房さんにご紹介いただいて、プロ志望選手ということで特別にプロ入り前からキューを使わせていただけることになりました。それがこの3本です。プレーキューのシャフトは、初めはトリファイドのハイローストでしたが、去年の12月にローローストに替えました。
――デザインは気に入っていますか?
黒澤:はい、とても。これは早川さんにお任せで作っていただいたんですが、私は赤やピンクが好きですし、なにしろよく目立ちます。ビリヤード場とかで「すごいキューですね」と声を掛けられることもあります。嬉しいですね。
――プレーキューの打感や性能面はいかがでしょうか?
黒澤:打感がとても良くて、撞いてすぐパワーがあるなと感じましたし、引き球がすごくやりやすくなりました。シャフトをローローストに変えた時は、ハイローストよりトビが大きいように感じたんですけど、バランスを調整したら良い感じになりました。実は今までバランス調整ってしたことがなかったんですけど(笑)、早川工房のキューはシャフトにもバットにもバランス調整機能があって、いじってみたらだいぶ違いが感じられましたし、自分好みのバランスを探していくのが楽しいです。
――ブレイクキューとジャンプキューは?
黒澤:私自身のブレイクやジャンプの技術がまだキューに追い付いていないと思うので、あまり多くは語れないですけど、両方ともパワーがあってとても良いキューです。特にジャンプキューはとにかく飛ばしやすい。ジャンプに自信がない私でも楽に飛ばせます。ブレイクキューは今は最適なバランスを探しているところです。ちょっと重めにしたらだいぶ撞きやすくなったんですけど、もっと良いバランスがある気がします。
――早川工房というブランドのイメージは?
黒澤:独自のデザインスタイルがあるブランドだと思います。どのキューも個性的なデザインで、他の人のキューとかぶらないのがいいですね。私のプレーキューも同じデザインで色違いが2本あるんですけど、色と木目が変わると全く違うキューに見えます。「世界に1本だけ。自分だけのキュー」という特別感があります。
――最後にビリヤードファンと早川工房ファンにメッセージを。
黒澤:2024年にプロになったJPBA58期生の黒澤杏です。今年は女子プロの試合は全て出る予定です。まずは今月の『関西オープン』。すごく楽しみですし、ドキドキしています。そして、私はまだこのキューの力を引き出せてないと思うので、いっぱい練習してもっとキューと仲良くなりたいです。応援よろしくお願いします。
(了)
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※2月に小田崎愛子プロ編をお届けします。
→ こちら
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