2024/03/30

〈BD〉「集中力のコントロールが前よりもできるようになった」――GPE-2優勝・羅立文の談話

記事公開が遅くなってしまいました。

お待たせしました。

24日の『GPE-2 in POOL LABO』で

優勝し、「GPE 4戦連続優勝」を

飾った羅立文（ロリウエン）の

談話をお届けします。

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――優勝の感想を。

羅：とても嬉しいです。マイホームの『POOL LABO』（神奈川県横浜市）での開催で、お店のお客さんとレッスンの生徒さん、そして、スタッフと家族の目の前で優勝することができて本当に良かったです。グランプリ通算21回の優勝の中で今回が一番嬉しいです！（笑）

――開催店オーナーとして、そしてプレイヤーとして。気持ちの切り替えはスムーズでしたか？

羅：そうですね。今回は土曜日（予選日）から開催の準備を始めて、日曜日（決勝日）の朝は会場のレイアウトを整えて、飲食の準備をして、ご観戦のお客様の対応をして……、それからベスト16をプレーしました。でも、試合にネガティブな影響はなかったです。お店のことと試合のこと、すぐに気持ちをスイッチできました。集中力のコントロールが前よりもできるようになったと思います。逆にBDさん、どうでしたか？　POOL LABOの観戦環境は？

――すごく見やすいと思いました。明るいし、柱がなくて、目の前にテーブルが4台一列に並んでいて同時に見られるので。椅子もたくさん用意されていて、座って見ていた方も多かったですね。

羅：良かったです。自分のお店のお客様やビリヤードファンの皆さんに、少しでも良い環境で良い試合を見てもらって、良い思い出になってくれたら私もすごく嬉しいです。実は、昨年（2023 GPE-2）はPOOL LABOで開催するのが初めてだったから、気になることがいっぱいで試合中ソワソワしてました（苦笑）。でも、今回は全然心配事がなかったので試合が始まった瞬間にテーブルに集中できました。スタッフや家族にも感謝しています。

――今回は9オンフットラックで行われました。やはりブレイクがカギでしょうか？

羅：はい。どんな種目もブレイク次第ですけど、特にこの9オンフットの交互ブレイクではブレイクが大事ですね。普通の9ボールの1オンフットは皆上手にブレイクできるけど、9オンフットはちゃんとブレイクの研究と練習をしているかどうかが、そのままスコアや流れに現れると思います。私は厚み・撞点・スピードなどをかなり研究して自分の身体にインプットしました。そのおかげで、ベスト16は全然ダメだったけど（笑）、ベスト8以降のブレイクは90点ぐらい付けられます。

――9オンフットラックはブレイクで「即死ボール」が出ない時もありますし、ごちゃっとした配置になることもあります。普通の9ボールより少し難しくなりますね。

羅：はい。でも、私は難しい球を攻略していくのも好きですね。本当は今のマッチルームの試合みたいに、9オンフットだけじゃなくて「ブレイクボックス」も採用できたら良かったんですけど、時間的にさすがに厳しかったです。今回はブレイクの手球位置は「制限なし」にしました。

――たしかにブレイクボックスも採用するともっと試合時間がかかりそうですね。

羅：そうです。POOL LABOはテーブルが8台ありますけど、見やすい観戦スペースを設けるために試合テーブルは4台にしました。そうなるとベスト16を2回転で行うことになるので（トータル5回転になるので）、試合時間をあまり長くはできません。選手、観客、運営、皆さんが疲れてしまいます。だから、さらに時間かかる可能性のある「ブレイクボックス」までは採用出来なかったです。いずれ9オンフットとブレイクボックスの両方を採用して、世界標準ルールでやりたいです。

――決勝戦は序盤にリードされる展開でした。0-3になった時タイムアウトを取りました。

羅：あのタイムアウトのタイミングはいつも通りでした。良くない流れを変えたい気持ちも少しあったし、第1ラックと第3ラックの取り出し（1番）をミスしてしまって、マスワリできるラックを落としてしまったので、一旦落ち着きたいという気持ちがありました。タイムアウトを取れば必ず流れが変わるという訳ではないですけど、頭の整理はできました。

――どんなことを考えたのですか？

羅：シンプルに「自分の出番を待つだけ」です。もし3点差を付けられたまま、相手も自分も全部マスワリで進んだら追い付けない。それが交互フレイクの試合です。だから、自分のターンで最善を尽くすのはもちろんで、もし相手のブレイクラックでチャンスが回って来たら、それがたとえ難しいシュートやセーフティや空クッションでも集中して撞くだけだという気持ちでした。それをタイムアウトの後、テーブルに向かう時も常に自分に言い聞かせてました。

――8-4で逆転勝利を収めました。最後の取り切りは落ち着いていましたか？

羅：いや、初めのうちは余裕がなかったです。特に1番は左手で撞く球だったので緊張しました。でも、2番→3番は緊張の中できちんと対応できたし、3番→4番にポジションが出た時点で「これは取り切れる」と自信を持ちました。

――今回の優勝でGPE連続優勝が「4回」になりました。

羅：初めての4戦連続優勝なのですごく嬉しいですね。でも、上に一人いますね。私は記憶力がいいから、大井（直幸）プロが5戦連続優勝した年と月と試合会場も覚えてますよ（笑）（※2018年12月『GPE-8』から2019年8月『GPE-4』まで）。もちろん私もその記録に並んで、超えたいですね。6月の『GPE-3 in NIKKA5』が今から楽しみです。

――最後に、応援してくれている人達へ一言。

羅：POOL LABOのお客さんと生徒さん、ビリヤードファンの皆様、スポンサー様、そしてスタッフと家族の皆。いつも応援してくださってありがとうございます。おかげさまで、POOL LABOで4戦連続優勝を達成できて本当に嬉しいです。好成績の秘訣は、毎日目的意識を持って集中して練習していることだと思います。前にも言いましたが、Billizone for Poolも活用して高いモチベーションで練習できています。この先、『関東オープン』『全日本14-1』『GPE-3』と試合が続きますが、そこでまた良いプレーをお見せしたいです。試合会場で私を見掛けたらぜひ声を掛けてください。そして、ぜひPOOL LABOにも遊びに来てください。

（了）

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◇ 2024 GPE

2月　GPE-1 in Link西川口（羅立文／栗林達）

3月　GPE-2 in POOL LABO（羅立文／杉山功起）

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Lo Li-wen 羅立文ロリウエン

1978年7月10日生

台湾出身・神奈川県在住

JPBA43期生

JPBA年間ランキング1位・2回（2010年、2022年）

『全日本14-1選手権』優勝5回