14日の『関東レディースオープン』で
今季2度目の優勝を飾った河原千尋。
大会翌日にコメントをいただきました。
河原プロはもうすぐサウジアラビアに赴き、
『ACBS アジア女子9ボール』に参戦します。
…………
――まずは感想からお聞かせください。
河原:『全日本女子プロツアー第2戦』から2大会連続で優勝を飾ることができて嬉しいです。今まで連続で優勝したのは数えるほどしかなかったと思うので(※BD注:2011年と2019年に国内3大会連続優勝を記録している。2大会連続も複数回有り)。
――『全日本女子プロツアー第2戦』から1ヶ月、良い状態を維持できていたと考えていいでしょうか?
河原:そうですね。あれからさらに良くなっていると思いますし、大会に向けた準備がしっかりできていて、それをそのまま出せた実感があります。
――その「準備」とは?
河原:最近は今まであまり使ってなかった撞点や自分の中で「もうちょっとこういう球を撞いていきたい」と思っていたものに取り組んでいるんですけど、それを今大会中、使える時にしっかり使うようにしました。もちろんまだ足りてないなと思う部分もあったんですが、ほとんどの場面で「よし、使えてる」と感じました。
――会場の『ロサ』のテーブルコンディションには対応できましたか? 少し穴幅を絞っているテーブルでした。
河原:はい、私はあのテーブルで撞くのは去年の関東オープン以来ですけど、去年よりは敏感にテーブルの状態を感じ取れて、ある程度合わせながら上手いこと撞けていたと思います。穴幅もあのぐらいがちょうどいいですね。
――2日間トータルの自己評価は?
河原:よく撞けていたと思います。90点オーバー……90~95点ぐらい付けられますね。
――1ヶ月前よりさらに上がっていますね。そしていつも通り、ミスをしても落ち着き払った様子で淡々と撞いていたように映りました。
河原:そうですね。ミスはやっぱりありますが、ミスした理由は自分でちゃんとわかっているので引きずることはめったにないです。「今の球、なんでミスしたんだろう」と思うこと自体かなり減ってきていて、ほとんど自分の中で解決できているので慌てることはあまりありません。
――決勝戦(vs 久保田知子)は7-1と一方的なスコアになりました。
河原:スコアだけを見たら差が付いていますが、自分もいくつかミスはしていたし、完璧だったとは言えません。シーソーゲームになってもおかしくはない展開だったと思います。それでもしっかりとショットを判断しながら一生懸命撞き続けられたので90点ぐらいは付けられます。
――判断ミスに見える場面がさらに減り、ゲームメイクがより安定してきたように感じます。
河原:そうかもしれないですね。自分の中ではですが、その時々の状況、スコアなどを考えながら、より的確にジャッジメントができてきているような感覚はあります。状況に応じてメリハリある判断をしていると言えばいいでしょうか。少なくとも攻めすぎたり守りすぎたり、変に偏ることはないと思います。
――前回の談話取材中に「年間6勝を目指す」という言葉がありました。これで2勝です。
河原:今回が今年の4戦目でしたよね。と考えると、4戦中2勝はいいペースですね。ここからもこのペースで勝ち続けられるように、自分にできることは状態を整えて一戦一戦頑張るだけです。
――そして、もうすぐサウジアラビアですね(『ACBS アジア女子9ボール』)。
河原:はい。土曜日に日本を出発して、おそらく日曜日がプレイヤーズミーティングで、日本の月曜日に第1試合があるという感じです。この大会に関しては情報があまりなくて、行ってみないとわからないことが多いです。他の国からどんな選手が出て来るのかも今はわかりません。何しろ初めて行く場所なので、ちゃんと現地入りできるかな……と今すでにプレッシャーを感じています(笑)。
――試合での戦い方やテーマ以前に、まずは現地に無事に着くことが大事、と。
河原:そうです。安全無事に行って帰って来ることが一つのミッションですね。向こうの空港にはピックアップの方がいる予定なんですけど、ホテルに着くまではずっとドキドキしてると思います。日本の他の3選手と一緒に移動するのでそこはまだ安心です。私一人だったら行ってないかもしれない(笑)。でも、せっかく初めての場所で試合ができるチャンスですし、今後そんなに行くことがなさそうな場所だと思ったので、行くことにしました。ホテルに着いて会場を見て、「整えられそうだな」と思った瞬間にパチッと試合モードに切り替えられると思うんですけど、それまではちょっと……いや、だいぶプレッシャーを感じています。
――日本選手一行の安全な渡航と試合での健闘を祈っています。
河原:ありがとうございます。行ってきます。日本勢から良い報告ができるように頑張ります。
(了)
Chihiro Kawahara
1985年1月5日生
JPBA39期生
JPBA女子年間ランキング1位・10回
(2010年、2011年、2013年、2014年、2015年、2016年、2017年、2018年、2019年、2023年)
『ジャパンオープン』優勝2回(2013年、2015年)
『全日本女子プロツアー』優勝12回
『関西オープン』優勝6回
『東海グランプリ』優勝4回
『大阪クイーンズオープン』優勝4回
(※前身の『全日本女子ナインボールオープン』優勝3回(3連覇))
『セントラルレディースオープン』優勝2回
『九州レディースオープン』優勝1回
『北陸オープン』優勝3回
『関東レディースオープン』優勝4回
『全日本選手権』準優勝3回
2023年『MEZZ 京都レディースオープン』優勝
アジアンインドアゲームズ銀メダル2回、銅メダル1回
2015年『女子9ボール世界選手権』4位
2016年『アムウェイカップ』3位
2016年『女子9ボール世界選手権』準優勝
2023年『ミシガンオープン女子』3位
その他、優勝・入賞多数
『アンセーズ』(大阪)所属
使用タップは斬
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