大井直幸の優勝で閉幕した
WNT.ランキングイベント、
『ヘルシンキオープン』。
※大会結果記事はこちら
その大井プロとともに参戦した
日本人WNT.プロ、吉岡正登プロより、
開催地のフィンランド・ヘルシンキと
大会の様子を教えていただきました。
※大井プロのYouTubeでも
現地の様子が見られます。
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吉岡正登・記:
◇ Day0(大会前日)
フィンランド・ヘルシンキからMoi(こんにちは)。そして、もうすぐドイツ・フルダからGuten Tag(こんにちは)。
『ヘルシンキオープン』が終わり、『ヨーロピアンオープン』へ向かっている吉岡正登です。まず、『ヘルシンキオープン』を振り返ります。
今回は、関空~12h~トルコ乗り継ぎ~3h~ヘルシンキという旅程でした。フィンランドへは直行便もありますが、安価な乗継ルートを選びました。
写真は宿のあるヘルシンキ・カリオ地区の街並み。ヘルシンキは人も車も少なくて落ち着いた雰囲気。公園が多く、緑も多めで良い街です。スーパーや飲食店もたくさんあり、不便はなさそう。
今の時期のフィンランドはおそらく1年で最も過ごしやすい気候だと思います。朝晩は少し冷えますが、ちょっと上着を羽織れば良いぐらい。
会場のビリヤード場、『Biljardi 247』はカリオ地区から電車で2駅ぐらい離れています。僕と大井プロは毎回Uberで片道約10分ぐらいかけて通っていました。会場の近くは何もなく、ヘルシンキ中心部からだと距離が遠そうだったので、カリオ地区の宿にしましたが、ちょうど良かったです。
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宿の近くのピザ屋さんでランチ。とても美味しかったです。
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今回も大井プロと一緒にエアビー(民泊)に宿泊しました。こぢんまりとした1LDKで、キッチンも狭かったですが、大井シェフはいつもながら美味しい料理をふるまってくれました。
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宿の向かいにある岩公園。このあたりは起伏が激しく勾配もきついので、昔からの地形を残しているのでしょう。
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前日練習をするため、会場になっているビリヤード場、『Biljardi 247』に行きました。2階建てで様々なテーブルがありました。試合では1Fに6台、2Fに5台あるプレデターテーブルを使用。他にもダイヤモンドテーブルやスヌーカーテーブル、チャイニーズ8テーブル、そして、フィンランドでは伝統的な「ロシアンピラミッド」のテーブルまでありました(6枚目)。フィンランドのお隣はロシアです。
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同じ敷地内に自動車整備工場があったので経営者が同じなのかもしれません。隣の建物内にはプレイヤーズラウンジが設けられていました。ラウンジの様子はのちほど。
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スーパーに買い出しへ。店内には「ちひろ寿司」というコーナーが。フィンランドの人も日常的に口にするのでしょう。この後すぐ登場するミカ・イモネンも一番好きな食べ物は「寿司」だと答えていましたしね。
4枚目のお寿司は別の日に外のお店で食べたもの。約3,000円と少し値が張りましたが、ネタは新鮮で美味しかったです。
フィンランドの物価は安くはないですが、想定の範囲内という感じです。アメリカやイギリスに比べて買い物を躊躇するような値段までは行きません。オーストリアやスペインと同じような感覚です。
そして、買い出しの後に合流したのが……。
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フィンランドを代表するプレイヤーと言えば、元9ボール世界王者で、『全日本選手権』にも毎年出ているミカ・イモネン。昨年大病を患いましたが治療を受け、今も療養しながら競技を再開しています(今回のヘルシンキオープンでは敗者最終で敗れました)。
僕らは海外でミカと動くことも多く、仲良くしてもらっています。今回早速ミカとその友人のベルロさんと合流。ミカのお祖父さんが60年前に建てたという湖沿いの別荘に行きました。手漕ぎボートに乗って湖を渡ります。湖の水質保全のためにエンジンモーター付きのボートは禁止だそう(なので、湖の水は普通に飲めます)。
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別荘で出迎えてくれたのはミカのお母さん。いくつかの建物が繋がっていてかなり広いお家でした。ここに訪れた最大の目的はサウナ。薪サウナも水風呂の代わりに湖にダイブするのも初体験でしたが、サイコーでした。サウナ大国のフィンランドは国内の車の数よりサウナの数の方が多いそうです。ヘルシンキの街にも公衆サウナが至る所にあります。
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ディナーはミカのお母さんが用意してくれました。途中でミカの姪っ子も合流してみんなで食事をして、最後にもう一度サウナへ(笑)。これはなかなかリラックスできます。そうそう、デザートは外に実っているブルーベリーを摘み食いでした。こんなアウトドアな体験は日本ではなかなか出来ませんね。
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◇ Day1
Day1(大会初日)のプレイヤーズラウンジ(ビリヤード場の横の建物内)の様子。中は広々としていてマッサージチェアまであります。コーヒーやジュースなどドリンクはもちろん、パンや果物、野菜といった軽食が常に用意されていてまさに至れり尽くせり。
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会場の外では7フィートテーブルによるサイドイベントが進行していました。
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ダブルイリミネーションの勝者最終戦、TVテーブルでR・カピト選手と対戦しましたが、なんと選手席の真上に専用の空調がありました。「リモコンで好きに操作して」と言われましたが、寒過ぎたのですぐにオフにしました(笑)。
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今大会は毎試合ボールを回収して、クリーニングマシンを使ってワックスで磨いていました。なので、最近にはないツルツルなコンディション。ポケットが甘めで、交互ブレイクだったところも含めて、他のWNT.の大会とは別モノな感覚でした。
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試合エリア以外は通常営業をしていたので、一般のお客さんもいました。初めてロシアンピラミッドのプレーを見学。ポケットが激狭でした。大井プロがベスト32で当たったセバスチャノフ選手がこのロシアンピラミッドのフィンランドチャンピオンなんだとか。
フィンランドのSNSなのか、大井プロはフィンランド語でインタビューを受けていました(2枚目)。
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◇ Day2
僕も大井プロもDay1でダブルイリミネーションを勝ち抜け。Day2はオフ日になりましたが、早朝に会場で練習することに。
試合が行われてない時間でも自由に練習ができるよう、建物へのアクセスキーが選手に与えられていました(おそらく24時間入店可)。こんなサービスは今までにありませんね。素晴らしい対応です。
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この日はミカの友人、ベルロさん宅にお呼ばれしました。空港から15分、ヘルシンキ中心部までは15分という立地の、閑静な住宅街にある豪邸でした。元FINNAIRパイロットのベルロさんは、今はゴルフやビリヤードをするという悠々自適な生活だそう。
そして、例に漏れずこちらのお宅にもやはりサウナが! しっかり温まった後はバーベキュー。なんて贅沢なオフ日でしょう。ミカはまだ病気療養中なので、アルコールはもちろん食べ物の制限もあるのか肉類はあまり食べずにパスタを作っていました。北欧ならではのカンタレッリというキノコを使ったクリームパスタでしたが、これがまた絶品。フィンランドでは2日も非日常体験が出来て、とても幸せでした。
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フィンランドは全体的にスローな雰囲気で人も車も少なくてとても過ごしやすい国でした。世界幸福度ランキング1位なのも頷けるかもしれません。12月~5月ぐらいまでは寒さが厳しいそうなので、それ以外に訪れるのが良いかもしれません。日本からの直行便もあり、寿司文化も根付いているぐらいなので、日本人には観光しやすい国だと思います。ぜひ一度、ミカの故郷、フィンランドへ旅してみてください。
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◇ Day3 & Day4
ユーアーザチャンピオン🏆 pic.twitter.com/OsVPlxsm55
— 吉岡正登 (@masato_yoshioka) August 4, 2024
ライブ配信を日本で見ていた方も多かったと思いますが、見事優勝を飾ったのは大井プロでした。
大会中近くで見ていましたが、僕の視点ではいつも通りの「いつ優勝してもおかしくない」印象のプレーでした。格下には圧倒し、トップ同士だと見応えある攻防を繰り広げていたという感じ。プレーでもインタビューでも会場を盛り上げていて、ギャラリーの雰囲気は最高でした。大井ファンも多かった印象です。
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僕のヘルシンキオープンでの戦績は17位タイ(ベスト32敗退)でした。初戦から3連勝で、勝者最終ではトップどころのカピト選手に勝ってダブルイリミネーション通過。しかし、大事な決勝シングルトーナメントの初戦、ベスト32で、まだ勝ち目のあるギリシャのK・コキアダキス選手に惜敗と悔いの残る大会になりました。
テーブルに対する難しさはそこまで感じず、よく転ぶコンディションもそこまで苦手ではないので対応できました。ブレイクも徐々に掴めてきているので、この感じでこの後の3大会に臨めれば上位進出できると思います。
まずは賞金を獲得してWNT.ランキングを上げるのが最低目標なので、初戦としては悪くない結果です。この後すぐにドイツに移動して『ヨーロピアンオープン』です。体調を整えて頑張ります!
(了)
※吉岡プロのSNSでも現地情報が発信されています。
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