〈BD〉WNT.メジャー最年長タイトルホルダー、デビッド・アルケイドインタビュー。WNT.サイトより

© 2024 WNT.
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先日、現9ボール世界王者、

フェダー・ゴーストの翻訳記事を

載せましたが(※こちら)、

 

今回はスペインプールの第一人者、

デビッド・アルケイドの記事をお届けします。

 

ゴーストと同じくWNT.(マッチルーム)

公式サイトに掲載されていた記事の訳文です。

→ 記事原文はこちら

 

これは今ドイツで行われている

WNT.メジャーイベント、

ヨーロピアンオープン』の

事前告知企画として、

前年度覇者であるアルケイドを起用し、

大会前日(8/5)にアップされていました。

 

BDでもすぐ紹介しようと訳文だけ

作っていましたが、すっかりうっかり

載せるのを忘れていました。

 

すでにアルケイドはベスト16で

敗れていますが、彼の言葉の端々から

プロフェッショナリズムが感じられて

読みごたえがありますし、

そもそも彼のインタビューが

ほとんど世に出ていなくて貴重なので、

今更ですが公開します。

 

現在45歳のアルケイド。

WNT.メジャータイトルウィナーとしては

最年長となる彼のプールライフとは。

 

ーーーーーー

 

WNT.記:

 

2023年『ヨーロピアンオープン』の覇者であるデビッド・アルケイドは、今週ドイツ・フルダにタイトルを防衛するべくやって来る。すでに素晴らしいキャリアを有し、そこに昨年『ヨーロピアンオープン』タイトルを加えたアルカイデ。彼の試合への準備とマインドセットは、タイトル防衛の意欲とこのスポーツへの献身性をよく表している。

 

昨年の『ヨーロピアンオープン』優勝を振り返り、アルカイデはジェットコースターのような感情の揺れと、勝利を決定づけた重要な瞬間について語った。

 

「素晴らしい気分だったよ。2023年の初めはいいプレーができていた。しかし、大きな大会の後半では幸運を掴むことができず、思うような結果を残すことができなかった。それでも『ヨーロピアンオープン』までにブレイクとセーフティを改善することができた。ヒルヒルになったあの決勝戦もこの1年で最高の出来だった」

 

アントン・ラガ(フィリピン)との決勝戦で、アルケイドは集中力と自信を保たなければならないことはわかっていた。ラガが(優勝候補である)ジョシュア・フィラーに準決勝で勝ったことも見ていたからだ。決勝戦の第24ラックを終えてヒルヒル(12-12)に達するまで、2人のファイナリストはラックフォーラック(1点ずつ取り合う展開)で戦った。

 

「最終第25ラックでラガが3番のロングショットを決めたときはプレッシャーを感じたよ。ボールの位置を見て、彼が取り切って勝つと思った。しかし、その後彼が6-7キスショットを外したとき、僕はマッチルームメジャーイベント初制覇を果たすために必要な幸運を掴んだんだ」

 

『ヨーロピアンオープン』での優勝はアルケイドのキャリアにおけるマイルストーンであり、マッチルームメジャーで優勝した最年長プレイヤー(※当時44歳)となったことは、愛するスポーツでの彼の地位を確固たるものにした。

 

「優勝した後、僕の自信は急上昇し、パフォーマンスもさらに向上したと感じている。この優勝を起点に、親友のフランシスコ・サンチェスルイスとともに『モスコーニカップ』(12月)への出場権を獲得し、1マッチも失うことなく自分自身2度目の『モスコーニカップ』優勝を果たせた。

 

多くの人は、40代50代になると、若くて力のある選手に比べて勝つチャンスが減ると思っている。しかし昨年、私はそうではないことを証明した。私の成功は絶え間ないハードワークの結果だ。年齢は関係がない」

 

アルケイドは今年(2024年)直面した難題を挙げながら、ここまでのパフォーマンスを振り返った。

 

「今年のスタートは僕にとって難しいものだった。『UKオープン』(5月)の最終日に母が亡くなったことを知った。そのことは6月『9ボール世界選手権』での集中力とパフォーマンスに影響した。今年前半テーブルでベストを尽くせないのは辛かったけど、それも人生という旅の一部だと理解している」

 

↑今年2月、アルケイドはキューをペシャウアーに変えた

 

 

浮き沈みがあってもアルケイドは自身のスキルを磨き、全ての試合から学び、新しい道具に適応することに全力を注いでいる。

 

「今年の初めにキューを変えたんだ(※プレデターからペシャウアーへ)。よりパフォーマンスが上がることを信じてね。でも、慣れるのには時間がかかる。最初の半年はショットを完璧にこなすことに専念した。今は自分のプレーがよりソリッドになっていると感じている」

 

“エル・マタドール”(「闘牛士」。アルケイドのニックネーム)は、今年の『ヨーロピアンオープン』に向けて、トレーニングと私生活とのバランスを取りながら準備を進めている。充電のために必要な休暇を娘と取った後、WNT.トーナメントに向けて集中的な準備を再開した。

 

「ここ数ヶ月のトレーニングで一番重点を置いていたのはメンタルタフネスだ。『ヨーロピアンオープン』のタイトルを守るためだけでなく、8月末の『USオープン』などマッチルームメジャータイトルをさらに獲得するために準備している」

 

アルケイドは、最近調子が不安定な年下の親友、フランシスコ・サンチェスルイスについても語った。

 

「フランシスコは立ち直る準備ができている。彼は再びタイトルを獲るために僕と一緒に頑張ってきたし、そのチャンスを待っている。もう何年も一緒に仕事をしているから、実質的にはひとつのチームなんだ。彼が勝てば私も嬉しいし、私が勝てば彼も嬉しい」

 

アルケイドは今後のWNT.の(ランキング上位選手対象の)招待試合、『レイズカップ』と『モスコーニカップ』への出場にも意欲を燃やしている。しかし、彼は今この時を大事にし、1試合1試合を楽しむことの重要性を強調する。

 

「もちろん『レイズカップ』や『モスコーニカップ』にも出場したい。でも、多くの人が犯す過ちは、出場するイベントを楽しむのではなく、出場権を得ることに集中してしまうことだ。1試合1試合に集中すればチャンスは自然にやってくる。1試合1試合に全力を尽くすことが大事なんだ」

 

タイトル防衛と新たな勝利を追い求めるアルケイドの旅路は、エリートキューイストの適応力と情熱を体現している。年齢に関係なく、アルケイドはバランスの取れたトレーニングアプローチと精神的な逞しさによって、プール界の第一人者であり続けられることを証明している。

 

(了)

 

※WNT.サイトでの

フェダー・ゴーストインタビューの訳文はこちら

 

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