11日(日)の
(グランプリウエスト第4戦)で優勝した
北谷好宏の談話をお届けします。
…………
――今季2勝目です。
北谷:今回は本当に嬉しいです。先月の『GPW-3 in 佐賀』の準優勝はすごく悔しかったですけど、あの敗戦のおかげでものすごくモチベーションが上がりましたし、練習とトレーニングにも身が入りました。
――あのGPW-3の決勝戦は展開も向かずタフな試合でしたね。
北谷:いや、自分がミスしてましたし、ブレイクも失敗してましたから。決勝戦の途中からブレイクが当たらなくなったのは下半身の体力不足だったと思います。なので、意識して身体作りをしてました。そのおかげで今回は最後まで体力がもったし、1日を通してそこそこ球が入ってたと思います。
――GPWで優勝するには1日6~7試合しないといけないですし、体力は必須ですね。
北谷:はい。今回も決勝戦の序盤はすごく疲労感があって、「まだまだスタミナが足りてないな」と思いましたけど、後半は集中状態に入れましたし、疲れを意識することもなかったです。
――会場の『DRAGON』で撞いたのは初めてでしたか?
北谷:初めてでした。最高のお店でしたね。ずっと「いいお店だなぁ」と思いながら試合してました。前日に練習で行った時から、メインアリーナと言えばいいですかね、特にあそこが素晴らしくて。心から「ここで撞きたい」って思いましたし、SNSにも書きました。有言実行できて良かったです(※メインTV台で準決勝と決勝戦を撞いた)。
――ポケットは狭そうでしたね。
北谷:メインTV台だけでなく、どの台も狭かったです。そのおかげで1球も気を抜かずに撞けたし、横着できないから集中できたというのもあると思います。でも、穴は狭いんですけど、めっちゃ撞きやすかったですね。嫌な渋さがある訳じゃなくて、単純に叩いたら(的球をハードヒットしたら)入らない。きれいにちゃんと転がしたら入ってくれるという、納得が行くテーブルでした。
――今回予選ラウンドは1オンフットラックで、決勝ラウンド(ベスト16~)は9オンフットラック&ブレイクボックスでした。同じ9ボールでもブレイクルールが変わると別物ですか?
北谷:全然違います。僕は9オンフットラックで試合をするのは初めてでした。やっぱり9オンフットの方がブレイク後の配置は難しくなりやすい。ブレイクが上手い人ならもっといい配置を作れるのかもしれないけど、僕はまだ1番をサイドに入れるのに必死です。大会前に1~2週間ぐらい練習してましたけど、上手くはまらず「あれ?」って感じの時も多かったです。練習では手球を見ながらブレイクしてたんですけど、試合の最後の方は先球(的球)の厚み重視で打ってました。
――決勝戦(vs 飯間智也)は2-2から相手にリードを許し、2-6で先にリーチをかけられました。
北谷:僕が序盤、疲れていて集中力を欠いていたのもあって、2回ぐらいシュートミスがあったし、ネキミスもありました。でも、リードを広げられても諦めてはいなかったです。回って来たらちゃんとやろうと心の準備はしてました。やっぱり大きかったのは、相手の7番ミス&スクラッチですね(第10ラック)。
――相手が上がる直前でのミスでした。
北谷:普段なら手球はスクラッチせず、7番が難しい形になって僕もお付き合いのミスをする、みたいなパターンになりがちですけど、まさかのスクラッチでフリーボールが回って来たから、「流れが来ているのかもしれない。諦めずに追い掛けよう」とぐっと集中が高まりました。でも、9オンフットラックだし、ポケットも小さいのでずっとマスワリ連発で上がれる訳じゃない。上手いことセーフティも使いながらやるしかないなと思ってました。
――最後は4番から取り切って上がりました(7-6)。プレッシャーは?
北谷:結構ありました。最初の4番から5番はスリークッションの表回しのイメージで(テーブルの中央にある)6番に当てに行くつもりで撞いたら、まさにそうなりました。でも、もしあとちょっとでも手球が転がってたら、完全に6番に隠れて5番の入れがなくなってましたね。あれはラッキーでした。
――5番は入れられる厚みがあったんですか? それともカーブで厚みを作ったんですか?
北谷:ギリギリありました。最初見た時は「終わった」と思ったけど、見れば見るほど「あれ、もしかして厚みある?」と。なにしろ目も悪いんで、何度も確認して「順(ヒネリ)をしっかり入れる球だし、なんとかなりそうだな」と思いました。あの瞬間は相当嬉しかったです(笑)。6番以降はなんの問題もなく撞けました。
――これで昨年に続き年間2勝。今、ご自身としても良い手応えがあるのでは?
北谷:そうですね。最近、考え方を変えているところなんですけど、それがいい感じになってきてるから試合でのプレーが良くなったのかなと思います。
――具体的には?
北谷:前は「良い時の自分の姿」を追い掛けすぎてたと思います。取り切りからマスワリマスワリマスワリ……で上がるみたいなパーフェクトな自分をイメージしてるから、ちょっとミスしただけで萎えてしまったり、苛立ってしまったり。なので、自分への過剰な期待は止めて、内容はどうであれ勝つためにできることを一つ一つやって行こうと。そう思えるようになってからましになってきてると思います。そこが今年ちょっとだけ成長したところかな。
――プロ入り25年目でも伸びていける。
北谷:ほんとそうですね。色々な意味で日々上手くなっていると思います。もちろん僕より上手い人はたくさんいますから、全く天狗にならせてもらえないんですけど(笑)。世界の選手はそんなに見てないですけど、日本にも技術的に長けてる人はたくさんいます。その人達と戦って恥ずかしくないぐらいにというか、総合的なビリヤードの力で五分に戦いたいなというのは常に思ってます。
――2024年後半、どんなテーマで試合に臨みますか?
北谷:自分のことを過大評価せず、今できることを自分と会話しながらやっていきたいですね。そして、優勝できるチャンスってなかなかないんで、前回(GPW-3)優勝の竹中(寛)さんも言ってましたけど、今僕にも勝ち運があるのかなと思うので、それを逃さないようにしたいです。そのためにまた身体作りからやっていきます。
――最後に、応援してくれている人達に一言。
北谷:お店(小倉『淡路』)のお客さん、スポンサーさん、そして家族の皆、いつもあたたかい応援ありがとうございます。すごく励みになっています。最近は試合や仕事などで関東をはじめ全国を回った時に、色々な方に声を掛けていただくことが増えました。それもとても嬉しいです。皆さんに忘れられないように(笑)、これからも頑張ります。今月末、『ACBSアジア選手権』に出るので台湾に行ってきます。他にも出られる海外の試合にはできる限り出たいと思っていますので、引き続き応援よろしくお願いします。
(了)
Yoshihiro Kitatani
1975年12月19日生
JPBA34期生・福岡県在住
2003年&2019年『東海グランプリ』優勝
2013年『北陸オープン』優勝、
グランプリウエスト(GPW)では優勝12回
(『西日本男子プロツアー』時代含む)
他、入賞多数
『淡路』(福岡)所属
使用キュー:『AWJ』(タップはNAOLLY M)
スポンサー:セッション、NAOLLY、SY32
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◇ 2024 GPW
3月『GPW-1 in 愛知 名城』(北谷好宏/川端聡)
5月 『GPW-2 in 愛知 ダマデノッチェ』(竹中寛/和田敏幸)
7月『GPW-3 in 佐賀 session』(竹中寛/北谷好宏)
今回→8月『GPW-4 in 大阪 DRAGON』(北谷好宏/飯間智也)
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