〈BD〉洗練の美とプレーアビリティの両立。国産カスタム、HAKU CUSTOM CUESインタビュー

美しく精緻なインレイワーク、

伝統とモダンの融合を感じさせるデザイン、

振りやすさや打感の追求から生まれた

高いプレーアビリティ。

そんなキューを世に送り出し、

今最も注目され、支持されている

国産カスタムキューブランド

『HAKU CUSTOM CUES』（ハク）。

HAKUキューは、

茨城県にある工房で熟練の

キュー職人によって作られており、

生産本数はわずかに年20本ほど。

その1本1本が際立った

オリジナリティと、HAKUらしい

洗練の美を感じさせます。

今回、New Artの協力のもと

HAKUのクラフトマン／

デザイナーである

高橋夫妻にインタビュー。

キュー製作ポリシーなど、

HAKUというブランドが

創業時から今に至るまで

大事にしている姿勢と方向性を

聞かせていただきました。

ーーーーーー

↑ 製作中のキューたち

――現在は年間でどのくらいの本数を手掛けていますか？

HAKU：種類や状況にもよりますが、おおよそ20本前後製作しています。

――現在のハクキューのプレイアビリティへのこだわりと方向性についてお聞かせください。

HAKU：ハクキューはバランスを重要視しており、キューが自然と前に出るよう最適なバランスに仕上げております。振り抜きやすく、無駄に力が入らないように仕上げているため、キューレベルを一定に保ち、キューが加速して球を押すようなタッチの安定感のあるストロークが可能です。

そのため、仕上がったバットに合わせてシャフトを製作します。個々のバットの性能を活かすためにシャフト材を選定し、最適なテーパーに仕上げます。ピンの形状だけを合わせたシャフトを大量生産して無作為に取り付ける訳ではありませんので、非常に手間と時間がかかりますが、これはキューの性能に関わるとても大切な作業です。そういった意味で、シャフトには“カスタムテーパードシャフト”とロゴを入れております。

打球感にもこだわっており、ビリヤードが楽しくなるようなキューを目指しております。

――創業時から今現在までに、キューの構造やデザインなどに変化はありますか？

HAKU：キューの構造も含め、デザインなど常に新しい事にチャレンジし、日々変化しています。

デザインにおいては、それぞれのインレイのサイズ、余白のサイズや重なり具合の検討、木材の組み合わせや色彩計画などを熟考し、キュー全体で一つの作品となるように仕上げております。作られたデザインは、段取り、プログラミング、技法などを常に見直し、工夫改善を幾重にも繰り返し、より洗練され、より完成度の高いものへと日々生まれ変わっております。

性能面では、創業時より前重心で、よい打球感が特徴のエボニーコアをメインとして製作しております。それに加えて「クレイモア構造」を開発しました。内部をこの構造にすることで、キューのバランスポイントをコントロールできるようになり、全体重量も多くの方に好まれる19 oz近くに仕上げることが可能となりました。ハクキューらしい、振り抜きやすく、撞いた時の手球の反応が早く、使いやすい仕上がりになります。現在はそこに、よい打球感も加えた「クレイモア進化形」とも言える次世代構造を開発中です。

――HAKUオーナーからはどんな評価、要望を聞く事が多いですか？

HAKU：最近では、C8（チャイニーズ8ボール）仕様や、キャロム仕様のキューなどもご要望をいただくことが増えてきました。また、デザイン的にも構造的にもハイエンドの物をご希望されるお客様が増えました。

――今後手掛けてみたいキュー、トライしてみたいことなどありましたら教えてください。

HAKU：私達は以前から、“持っていて満足度の高いキュー”を目指しております。今後もそれは変わらず、性能・デザイン・品質、全てにおいて完成度をより高め、オーナー様のご自慢の1本としていただけるようなキューを作りたいと考えております。

（了）

ーーーーーー

最後に、New Artに入荷したばかりの

2024年製作のHAKUキューを

簡単に紹介します。