〈BD〉「アベレージの高さを評価されるのはとても嬉しい」――GPE-6優勝 & GPE MVP(5度目)・羅立文の談話

 

11月10日の

グランプリイースト第6戦 in BAGUS川崎店

(GPE-6)で優勝。

 

2024年GPEの6戦中4戦で優勝を飾り、

文句なしの年間MVP(5度目)にも

輝いた羅立文(ロ リウエン)。

 

その喜びの声をお届けします。

 

ーーーーーー

 

――2024年GPE最終戦で優勝を飾り、今季4勝目を挙げました。

 

羅:優勝は何回しても嬉しいものですね(笑)。もちろん常に優勝を狙ってますけど、今回は大会前に年間MVP(2024年GPEプロランキング1位。5度目)が確定していたので、気持ち的に少し余裕がある状態で試合に臨めました。

 

――プレー内容はどうでしたか?

 

羅:初日は良かったですけど、2日目はテーブルコンディションへの対応に苦労しました。特に準決勝と決勝戦のテーブル(ライブ配信台)は合わせるのが大変でした。相手もだいぶ苦しんでいたと思います。あの2試合で勝てたのは、私の方が立て直すのが早かったからだと思います。

 

――決勝戦(vs ジュリアン・セラディラ)は、中盤に羅プロが抜け出してそのまま優勝しました。

 

羅:準決勝と同じテーブルだったので、ある程度コンディションを掴んでいたことが大きかったと思います。そして、どんなに丁寧に撞いてもポジションミスをするだろうと思っていたので、「ポジションが出なくてもネガティブにならないようにしよう」と心掛けていました。だから、苦笑いをしたり独り言を言ったりして適度にフラストレーションを発散しながら撞いていました。

 

――悪い感情のまま撞かないように。

 

羅:そうです。決勝戦の内容は絶好調ではなかったけど、メンタルのコントロールはできていたと思います。テーブルコンディションが難しいから互いにミスが出るのは避けられない。それなら、ミスをした後すぐに気持ちを切り替えられた方が有利だなと思ってました。

 

――ベスト16からの4試合、相手は全員20代の選手でした。今のビリヤード界では珍しいことですね。

 

羅:そうですね、珍しいけど、日本のビリヤードにとってすごく良いことですよ。今回当たった4人は皆プレースタイルも性格も違うし、個性があって面白い。林武志プロは終始冷静で、ショットが良くても悪くても淡々とプレーする。杉山功起プロは勢いに乗ったら誰も止められない爆発力がある。村松勇志アマはバランスが良くて、知識やテクニックが付いてきたらすぐにもっと強くなる。プロになってくれたら嬉しいですね。

 

――ジュリアンは?

 

羅:同じ外国籍のJPBAプロとして以前から話をすることが多くて、互いに励まし合ってきた間柄です。彼は『ハイブリッドチョーク』(羅プロが監修&日本代理店を務めている)の契約プレイヤーでもありますし、関係性が近いので、2人で決勝戦を撞けたのは嬉しかったです(※ ビリヲカによると2人は過去8度対戦して羅プロが5勝)。グランプリで初めてですか? 外国籍JPBAプロ同士の決勝戦は。

 

――そうですね、私(BD)が知る限りJPBAプロ公式大会で初めてです。お2人は日本での生活も長くて言葉もできますし、もう外国籍だと意識することも少ないです。

 

※ ↑上記訂正: 羅 vs セラディラは2023年GPE-4の決勝戦で実現していました。今回が「2回目」です。

 

羅:ジュリアンは最近よく海外に行っていますし、セーフティの対応やクッションも上手くて、実力は今のJPBA20代プレイヤーのトップクラスだと思います。この先もジュリアンと対戦することは何度もあると思います。それが決勝戦だといいですね。

 

――今年(2024年)羅プロはGPEで4回優勝を飾り、5度目のMVP(4年連続)に輝きました。

 

羅:MVPはアベレージが高くないと達成できないものなので、そこを今年も評価されたのはすごく嬉しいです。

 

――高いアベレージを維持するコツは?

 

羅:日々の取り組み方・過ごし方が全てだと思います。私は競技活動だけではなく、お店(経営する横浜『POOL LABO』)もありますし、レッスンとそれ以外の仕事もあります。でも、スケジュール管理や気持ちの切り替えは今まで以上に上手く行っていて、心身ともに良い状態で試合に臨めていると思います。

 

――忙しい毎日のなかでも質の高い練習ができているのですね。

 

羅:はい。これまでに培ってきた経験もありますし、生徒さんにレッスンしている『日台ハイブリッドメソッド』のおかげだと思います。自分自身、今も日台ハイブリッドメソッドに沿って基礎を忘れずに練習していますし、「この時はこうする」という判断基準があります。それに加えて新しいことも研究して取り入れています。このおかげでハイアベレージを維持できていると思います。

 

――調子の波の幅を小さくすることはプロアスリートの大きなテーマですね。

 

羅:良い時は良い、悪い時は悪いではなくて、1年を通して活躍することが大事です。今年のグランプリではGPE-1からGPE-3まで3戦連続優勝。GPE-4は5位タイ、GPE-5は9位タイで、最後(GPE-6)にまた優勝できました。とても良い流れで終われたと思います。GPEには優勝者シード(※優勝すると次戦はベスト16スタート)があることは大きいですけど、6戦全て決勝ラウンドを撞けたことが嬉しいです。実は今年、優勝はできなかったですけど全国オープン戦も全て決勝ラウンドに残りました。これはプロ入り(2009年)以来初めて。超嬉しいです(笑)。

 

――それはすごい。前例がないかもしれません。調べてみますね。さて、今シーズンも終わりに近付いています。羅プロは来週『全日本選手権』に出て、12月は『カタールワールドカップ10ボール』と『アジア10ボール』(カタール)ですね。

 

羅:そう、3つとも10ボールの試合です。私はまだ10ボールのブレイクが安定していないので、ブレイクキューも色々と試しながらブレイクの調整を続けています。ブレイクさえクリアできたら、海外でももっと落ち着いて良い内容で戦えると思います。あとは、どの大会もテーブルコンディションが違うと思うので、現地でなるべく早くコンディションを掴んで試合中に調整していきたいです。

 

――最後に、応援してくれている人達に一言。

 

羅:今回の決勝ラウンドの会場、『BAGUS 川崎店』さんにはPOOL LABOのお客さんと生徒さんがいつも以上にたくさん見に来てくれました。過去一番だったかもしれません。皆さんに応援してもらいながら優勝できてすごく嬉しかったです。そして、スポンサー様、お店のスタッフ、家族のみんな、いつも応援してくださってありがとうございます。今年は大きな大会があと3つ。最後まで頑張りますので応援よろしくお願いします。そして、ぜひ皆さんもプロの試合をたくさん見て、プレーも楽しんでください!

 

(了)

 

Lo Li-wen 羅立文 ロ リウエン

1978年7月10日生

台湾出身・神奈川県在住

JPBA43期生

JPBA年間ランキング1位・2回(2010年、2022年)

『全日本14-1選手権』優勝5回

『北海道オープン』優勝3回

『関東オープン』優勝3回

『関西オープン』優勝2回

2023年『北陸オープン』優勝

『グランプリイースト』(GPE)では通算23勝

2010年『USオープン10ボール』準優勝

2015年~2017年『アジア選手権』3連覇

2016年『ワールド14-1』3位

他、優勝・入賞多数

神奈川県横浜市『POOL LABO』代表

Supported by UK Corporationキューショップジャパン、ココカラダ

使用キューは『ZEN』(ゼン) 

 

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◇ 2024 GPE

2月 GPE-1 in Link西川口(羅立文/栗林達)

3月 GPE-2 in POOL LABO(羅立文/杉山功起)

6月 GPE-3 in NIKKA5(羅立文/土方隼斗)

7月 GPE-4 in ロサ(セラディラ/神箸渓心)

10月 GPE-5 in WIND(神箸渓心/杉山功起)

11月 GPE-6 in BAGUS川崎店(羅立文/セラディラ)

 

GPE-6公式サイト:ライブスコア&トーナメント表

JPBA公式サイト:要項&予選組み合わせ

JPBA YouTube:ライブ配信&アーカイブ

 

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