〈BD〉プロ2年目、好調の秘密は?――林武志インタビュー【前編】

 

現在24歳。

今年でプロ2年目を迎えた林武志(JPBA)。

 

年齢にもプロ歴にも見合わない

落ち着き払った立ちふるまいと

手堅い判断、ソリッドで正確なプレーで、

今年はハイアベレージを維持。

開幕から3大会連続で表彰台に

上がっています(準優勝→3位→3位)。

 

そんな林プロに3月末にインタビュー。

 

スタッフとして勤務している

神奈川の『ミッドナイト』で、

 

安定して高パフォーマンスを

発揮できている秘密や

普段のビリヤード環境、

今後の目標などをお聞きし、

 

近日一般発売が始まる

ADAM JAPAN MUSASHI Cueの

林武志プロモデルも見せていただきました。

 

まず今回は【前編】として

林武志プロの近況と

パーソナリティをお届けします。

 

※撮影協力:ミッドナイト(神奈川県厚木市)

 

ーーーーーー

 

――お話を聞かせていただくのは3年前(2022年)イギリススヌーカー留学の様子を教えていただいた時以来です。林プロは翌年(2023年)12月にJPBAプロテストを受けて、2024年1月からプロになりました。

 

林:そうですね。イギリスに行った時は大学4年生で休学してました。プロテストの出願をした時には卒業見込みが出てました(※2024年3月に大学卒業)。

 

――イギリス留学の頃はまだ進路が決まってなかったかと。

 

林:まだ悩んでました。前からプロになりたいとは思ってたんですけど、一般の仕事をしながらプロ活動をするか、あるいは社会人をある程度やってからプロ活動をするのがいいのかなとか色々考えてました。でも、イギリスで半年間スヌーカーをみっちりやっていたら、すごく面白くてためになることも多かったですし、やっぱり自分はビリヤードが好きなんだなとも思ったので「今真剣に向き合いたいな」と。せっかくやるなら早いうちにプロになった方がいいんじゃないかということでプロ入りを決めました。

 

――今(2025年)プロ2シーズン目です。もう慣れましたか? ルーキーイヤー(2024年)に点数を付けるなら?

 

林:はい、プロ入りしてから他のプロの方々にもよくしていただいていますし、だいぶ慣れた感じはあります。2024年は……悪くはなかったと思います。トータルで見て70点ぐらいですかね。国内の大会は全て出て、決勝日(ベスト16~)も3回撞いたのかな(『関西オープン』9位、『北陸オープン』5位、『GPE-6』9位)。海外にも2回行けて、『ACBS 9ボールアジア選手権』(台湾開催)ではベスト16まで行けたので少し自信にもなりました。

 

――今年はシーズン開幕から準優勝(関西オープン)3位(GPE-1)3位(GPE-2)と、ハイアベレージを維持しています。

 

林:日々しっかり練習しているので技術が上がってきていると思いますし、「負けない立ち回り」みたいなものがだんだん身に付いてきた気がします。以前は攻める・守るの判断が曖昧で、自分でミスをして相手にバーッと行かれてしまうこともあったんですけど、最近は危ない選択が減ってきたと思います。それで結構上位に進めているのかなと。

 

――そして、試合であまり緊張しているように見えません。

 

林:そうですね。全くしてない訳じゃないですし、多少は緊張した方が良いプレーができると思いますけど、それほど強い緊張は感じてないです。

 

 

――普段はどんな環境でどういう練習をしていますか?

 

林:僕はここ『ミッドナイト』と『mico』という神奈川県厚木市の2つのビリヤード場でスタッフとして勤務してまして、両方で練習しています。基本は一人練習ですけど、常連さんや谷みいなプロ(父は両店舗を運営する谷王氏)と撞くこともあります。一人練習の時はショットの練習やブレイクから取り切ったりしてますけど、ドリル的なことはほとんどやってないです。

 

――ミッドナイトにこの3月にダイヤモンドテーブル『PRO-AM』が入りました。

 

林:やっぱりいいですよね、ダイヤモンドは。国際大会のスタンダードになってますし、ポケットも狭めですし、僕は好きです。お店に設置されてからずっとこの台で撞いてます。新ラシャなんだけど、そこまで球が転がらないところも気に入っています。

 

――ポケットは渋く感じますか?

 

林:いや、全然です(笑)。というのも、『mico』にもダイヤモンド台があるんですけど、あっちはもっと穴幅が狭いんです(ボール1.6個分)。なので、あっちで慣れてると、この穴幅(ボール1.8個分)は気にならないですね。それにまだラシャも新しいので結構拾ってくれます(※ポケット内側のクッションや角〈ツノ〉に触れた的球が外に弾かれずにインしやすい)。

 

――ご自身のことはどんなプレイヤーだと思っていますか? そして、今後プロ初優勝も含めてより良い成績を残すために高めていきたいところとは?

 

林:メンタルはたぶん結構強い方なんだと思います。あまり状況とか周囲とかを気にしないタイプです。あと、まくる力はあると思っていて逆転勝ちも割と多い方だと思います。そういったところはそのままでいいと思ってるんですけど、課題というか、今気にしているポイントは「試合の前半でミスをしない」ということです。

 

――それは「相手に先に主導権を渡さない」という意味もありますか?

 

林:そうです。『関西オープン』の決勝戦も、先日の『GPE-2』の準決勝も、前半に自分がミスしちゃってそこから相手に走られてしまいました。僕の負け試合はそういう形が多いですね。その展開を招いてるのは自分なので、そもそもそういう展開にされないようにするべきだと思っています。

 

――ジュニア時代も含めて何度か海外遠征も経験しています。ワールドクラスプレイヤー達を間近で見たり、撞いたりしたこともあると思いますが、彼らに追い付くためには何が必要ですか?

 

林:やっぱりトップの人達は総合的に見て全てのパラメータが均等に高いイメージです。入れにしてもセーフティにしても判断の正確さ・早さにしても。ただ、僕が今の環境で彼らのレベルに追い付けないとは思ってません。毎日しっかり練習して、試合経験を積んでいけば近付けると思っています。

 

――2025年シーズンの目標は? ランキングは意識してますか?

 

林:こないだ(2月JPBA統一)ランキングを見たら13位だったので、もっと上げて行きたいなと思います。トップ5ぐらいに入れたらいいですね。もちろんプロ公式戦で優勝したいとも思っています。できることなら、『ジャパンオープン』『全日本選手権』という国内ビッグタイトルを獲りたいです。あとは、今は具体的な予定はないんですけど、海外の試合で上位に行きたいです。

 

(了)

 

※近日【後編 ~MUSASHI 林武志プロモデル編~】

をお届けします。

 

林武志 はやし たけし

2000年11月4日(24歳)神奈川県在住

JPBA58期生(2024年)

所属店:『ミッドナイト』『mico』※ともに神奈川県厚木市

アマ時代主な戦績:

2015年『世界ジュニア』日本代表

2016年『神奈川県知事杯』優勝

2017年『第57期名人戦』挑戦者(史上最年少。当時16歳)

2023年『佐賀国体記念大会』優勝

プロ主な戦績(3位以上):

2025年『関西オープン』準優勝

2025年『GPE-1』&『GPE-2』3位

プレーキュー:ADAM JAPAN MUSASHI 林武志プロモデル(シャフトはノーマル/タップはRYU)

ブレイクキュー:CUETEC ブリーチ

ジャンプキュー:CUTEC プロペル

スポンサー:ADAM JAPANNew Art、RYU Tip、ミッドナイト、(有)誠翔建設、Infinity

 

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