取材協力:On the hill !
2013年の締め括りとして、年の瀬にハウストーナメントに出て来ました。失いかけていた競技ビリヤードライフへの情熱を2ヶ月前の『兵庫オープン』で取り戻したから……ではなく(それもちょっとはあるけれど)、縁ある人が経営するビリヤード場の1周年記念トーナメントだったからです。
そのお店は『AZ. Place』(アズプレイス)。東京は東中野に1年前にできたお店。店内完全禁煙という珍しいお店でもあります(店外では吸えます)。店主の池西さんは、僕がCUE'S誌にいた頃の後輩。そのお店の1周年を、記念大会に参加する(&店内で呑む)という形でお祝いすることにしました。
さて、迎えた12月21日(土)。14時頃にお店に着くと、いるわいるわJPBAプロ6名にフィリピン選手2名にSA/Aクラスがわんさか……。32名のナインボール・ハンデ戦、シングルトーナメントという、いわゆる普通のハウストーナメントのフォーマットにしてはだいぶ濃いメンツです。さすが記念大会。その中の一人、「ゆとりのマサ」こと嶋野聖大プロが目を丸くして僕に一言。「キュー持ってるしwww」。ごめん、これ、おっきなアクセサリーよ(笑)。
AZ.Placeは、落ち着いた色合いの店内に、ビリヤードテーブル4台・ダーツ・バーカウンターを配置したコンパクトなお店。そのフロアを見渡しつつ、フッ、皆さんにまとめて暮れの元気なご挨拶ができる格好の場じゃないか……と、自分に余裕こいてみたその時、試合の呼び出しが。相手は……いつも笑顔の愛されキャラ、川本比呂志プロ! ……今日だけは笑えなくしてみせますよ?
挨拶をして試合開始。バンキング、ピッタリ! 俺ブレイク、入った! うおおぉぉ! 行けるぞぉ。…………そこから薄れゆく僕の記憶……。な、なぜ腕が動かないんだ!? 嗚呼、球がっ、球が取り切れない! す、全てのチョイスが裏目じゃないか! 約40分間、撞けば撞くほどに背中に冷たい汗が……(いや、ホント)。
ヒロシプロは首を痛めていて、前日に鍼治療を受けてやっと動かせるようになったという、羽化したてのセミ状態。加えて試合で使ったテーブルは穴幅が狭く、ヒロシプロも普段よりミス多し(この試合、双方のマスワリ、ゼロ)。僕に毎回ターンは回って来ていたんです。しかし、しかし、5個以上取り切れない……。
気付けば毎ラック、ほぼ同じパターン。「ヒロ氏、ブレイクスクラッチorノーインor取り出しミス→俺氏、序盤から取って行き6番ぐらいでミス→ヒロ氏、取り切り」。これにはもう、兵庫オープンで思ったことと真逆の思考入ります。「た、頼む、誰も俺のプレーを見ないでください!」(←自意識過剰)。結果、僕はヒロシプロがミスった9番を入れた1点のみ。1-6で敗退したのでした。
終了後のヒロシプロ、優しかったです。
「穴があれだけ狭いと誰でも難しいですよ。怖くてキューが振れないですから。小林さんがもう1点取って2-2にしていたら、僕にプレッシャーが掛かって勝負はわからなかったです。強いて言えば、しょっぱなの1番、小林さんは強引にバンクに行って外したじゃないですか。あれは攻めすぎです。テーブルコンディションも全くわからない状態ではちょっと選べないですよ」
ご、ご、ごもっともー。その後、ヒロシプロはベスト8で実力者R・ガレゴをも倒して3位入賞。ぼ、僕もちょっとはリハビリ相手になれましたかねぇ?(戦前の勢いよ、どこへ)